一般社団法人 日本溶融亜鉛鍍金協会
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協会について

理事長挨拶

   新年明けましておめでとうございます。皆様が健やかに新年を迎えられたことと御喜び申し上げます。また、皆様には平素より協会活動に関しまして、多大なるご支援とご協力を賜り、心から感謝申し上げます。

  さて、昨年6月に新理事長として就任を致しましたが、早いもので半年が過ぎ、本年度も残すところ3ヶ月となりました。

  今期を振り返りますと、会員の上期生産量は、前年比8%増となり、低調だった昨年から緩やかに回復し一昨年の水準まで戻ってまいりました。要因としては、全国的に道路関係の需要が徐々に回復の兆しを見せ始め、極地的になりますが、各地での大型建築物の需要、並びに北海道地区や九州・沖縄地区での建築需要の増加が全体を押し上げる要因にもなったのではないかと考えます。しかしながら、期待した2020年東京オリンピック関連物件の需要につきましては、大きく目立った動きはなく、今期の生産需要にはあまり貢献できませんでした。一方で、今期は亜鉛地金価格が昨年1月から11月までの間に16%も高騰し、10年ぶりの高値圏で推移しました。この高騰が我々の経営を圧迫し続け、内部努力の限界を超えたため、公正取引委員会様ご指導の下、弊協会として「溶融亜鉛めっき価格の適正化のお願い」文書を作成し、各会員からユーザーの皆様へ理解を求めましたが、なかなか亜鉛地金価格高騰に追いつくことができず苦戦を強いられました。総括すれば、今期の当業界は、生産量に若干の増加があったものの、収益としては亜鉛の高騰が重くのしかかり、厳しい1年になりました。

  そのような状況ではありますが、首都圏を中心に、オリンピック関連施設とその周辺施設、それに伴う再開発といった大口需要の兆しが徐々に出始めており、いよいよ今年度末から秋に向けて本格化していく雰囲気を感じます。そこで大事なことは新たな物件に対し確実に溶融亜鉛めっき仕様をスペックの中に織り込むことだと考えます。近年、多くの防錆処理技術が世に出ておりますが、溶融亜鉛めっきの優位性をプレゼンする場面が限られています。今後は、積極的に川上提案を行い、より多くのめっき需要を創出することが重要だと考えます。

  それから、昨年の大きな動きとして、一昨年から進めている土木学会、建築研究振興協会での亜鉛めっき鉄筋の設計施工指針改訂作業がいよいよ大詰めの段階へ入ってきました。現在、粛々と審議を重ねておりますが、今年中には土木学会、来年には日本建築学会にて設計施工指針の改訂版が発表できると思います。この設計施工指針改訂版発行の暁には、めっき鉄筋の販売活動がより活発にできることと期待をしております。

  また、人材育成について、昨年度は新たな実技試験制度の下、技能検定試験が実施されました。制度改正が行われたことにより、より多くの方に受検して頂き、また受検に当たって会員の皆様の負担も軽減することができました。ご尽力頂いた関係者様に改めて感謝申し上げます。これらの取り組みが、将来、めっき業界を支えていく多くのめっき技能士の力量向上に大きく寄与するものと確信しております。
また環境対策では、引き続き、カドミウム排出規制をはじめとする重金属対策や土壌汚染対策に引き続き重点をおいて参ります。

  標準類の整備に関して、ユーザーに信頼して頂き、サプライヤーとしても使い易い、将来に向け、合理的・効果的なJIS規格へと進化すべく、審議を重ねていければと考えます。

  昨年、広く新技術が実用化され、物の流れが変わり始めた1年だと言われています。AI、IOT、BCT、EVショック、アマゾンショックといった用語が溢れました。誰もが実用化はもっと先という認識を持っていましたが、時代は猛烈な速度で進み、これらの技術の進化によって合理化が進んだことが、新技術を前面に推す企業は業績を伸ばし、一方では仕事を失う企業やリストラをする企業が出始めました。更には従来では想像もできなかった大企業のスキャンダルも相次ぎました。こういう予測の難しい時代だからこそ会員皆様に支えて頂きつつ、弊協会も移りゆく時代の流れを読み、今の時代、ユーザーの皆様に必要とされているものは何かという事を汲み取り、需要開発、調査研究、情報発信に努めてまいりたいと思います。

  最後になりますが、今年も昨年同様、皆様には引き続きご指導とご鞭撻の程、宜しくお願い致します。




                                                       一般社団法人 日本溶融亜鉛鍍金協会
                                                        理 事 長        菊 川 美 仁